5年ぶりソウダ節入札会、土佐清水で全国一産業継承へ

2018年4月17日

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出品されたソウダ節に札を入れる卸売業者

 和食のダシに欠かせないカツオ節の一種、ソウダ節の入札即売会が14日、生産量日本一の高知県土佐清水市で5年ぶりに開かれた。出品量は過去最低だったが、市のメジカ(マルソウダ)産業再生プロジェクトに足並みを揃える形で再開した。会場では「宗田節まつり」が初開催され、市内で生産される節商品の共通ロゴマークを発表するなど、基幹産業の再興を後押しした。

 50回目となる「土佐宗田節入札即売会」には、全国から21業者・35人が参加し、次々と希望価格を書いた札を入れた。即売会はこれまでと違い公開で行われた。

 セリ人の威勢のよい掛け声が会場の旧清水中学校体育館に途切れることなく響き、見学者を高揚させたが、主催した土佐清水鰹節水産加工業協同組合(武政嘉八組合長)は「あっという間(1時間弱)に終わってしまった」と、出品量の少なさを嘆いた。

 入札会は1965年に開始。組合員が生産量の10?15%を出品し、販売価格を同年の取引の参考としていた。ピークの90年には505トンが出品されたが、前回の2013年は32トン、今回は24トンで「これまでなら1業者が買う数量」(同組合)という。[....]