28年漁業生産8%減431万トン、過去最低を更新

2017年4月27日

 農林水産省は25日、平成28年漁業・養殖業生産統計の第1報を公表した。生産量は431万2000トンで、昭和31年以降、最低だった前年をさらに8・0%、37万6000トン下回った。海面漁業、海面養殖、内水面すべての分野で減少し、鮮魚・原料不足を裏付ける厳しい数字となった。

 海面漁業の生産量は321万6800トンで前年から9・4%、33万3200トンの減。資源の回復傾向にあるマイワシが37万4600トン(前年比10・1%増)、カタクチが17万2700トン(2・4%増)に増加した以外、主要魚種は総じて減少した。漁獲量が最も多いサバ類も12・2%、6万8200トン減の48万9100トンだった。

 大不漁だったスルメイカは特に落ち込み幅が目立った。前年の12万9200トンから半減近い6万7800トンとなり、上位10魚種からも外れた。来遊量の減少や出漁日数の減少が影響した。

 海面養殖業の収穫量は103万1900トンで、前年から3・5%、3万7100トン減少した。

 内水面漁業の漁獲量は2万7948トン(15・1%減)まで下がった。[....]