17年生まれクロマグロ加入高水準、過去の平均上回る

2017年10月23日

 2016年生まれの太平洋クロマグロが、過去36年の平均を上回り増えていることが分かった。水産庁が20日、加入量モニタリング調査の速報として公表した。太平洋クロマグロは小型魚が半減規制され漁獲超過が発生するなど、漁業者にとって厳しい漁業環境が続いている中での朗報になる。
 水産庁は卵から生まれ漁業の対象まで成長した太平洋クロマグロ(体長20センチ程度)の量を「加入量」とし、資源の増え方の指標としてモニタリング調査を強化・実施している。報告は、水産庁が水産研究・教育機構と協力して実施したモニタリング調査の17年第一報として公表。16年生まれの加入量は「過去36年間の平均をやや上回る水準であると考えられる」と高水準と推定している。
 産卵場の南西諸島海域で今年の春から初夏にかけて生まれた17年生まれの太平洋クロマグロの加入量もひき縄漁船の小型魚漁獲状況(漁獲努力量当たりの漁獲尾数=CPUE)が平均に対し198%、前年比で174%になったことから、「モニタリングを開始した11年以降では比較的高い水準である可能性が高い」とし、16年生まれとともに高い加入状態である可能性を示した。[....]