鯨食文化伝承へ「語り部」認定、長崎で親子で学ぶ教室

2018年9月3日

恐る恐るクジラのウネスに触れる子供たち

 長崎の鯨食文化を伝承しようと、長崎市と長崎くじら食文化を守る会(川島明子会長)は8月25日、市内の学校法人川島学園で「親子で学ぶ!くじら食文化教室」(後援・長崎市教委)を開催した。
 17組37人の親子が参加。田村力日本鯨類研究所調査研究部長が「鯨の生態」、井上貴嗣井上商店営業部長が「くじら屋さんに聞いてみよう!」、川島会長が「長崎のくじら食文化」を話題提供した。
 川島会長は「長崎県はクジラの年間消費量が全国一で、夏休みの自由研究としてクジラのことを学んでほしい」と呼びかけ、田村部長が、クジラは哺乳類でハクジラ、ヒゲクジラの2種類があり、長崎県民一人当たり年間消費量が全国平均4倍の197・5トグラムであることなどを説明。井上部長は、長崎では正月、結婚式などハレの日にクジラを食べる習慣があり、若者向けに新商品を開発していることなどを紹介。持参した赤肉、ウネスに触れてもらう体験学習を行った。
 川島会長は、西海捕鯨37基地のうち27が長崎にあり、新鮮でおいしいクジラが食べられたことが多くの目利き人を育てたことなどを紹介した。試食会ではベーコン、尾羽、スエヒロ、サエズリ、湯かけの刺し盛と、学園生徒が調理した「カレー竜田」「くじらじゃが」など6品を食べ比べ。
 最後に参加した子供たちを「長崎鯨かたりべ」として認定する証書を全員に手渡した。[....]