魚食拡大に一役「魚体中骨抜き具」小田原漁市場が発売

2018年1月12日

扱いも簡単で小型魚の魚食拡大に活躍が期待される「魚体小型骨抜き具」

小田原魚市場(米山典行社長)は、魚の中骨を簡単に抜き取る「魚体中骨抜き具」の販売を始めた。神奈川県だけでなく北海道や静岡、鳥取、大分県などに普及し、「サンマの中骨取りに使ってみたい」という水産加工会社もあるなど、小型魚の魚食拡大につながると期待されている。

 魚の頭と尾を切り、頭の切り口の中骨の部分に同器具の筒を当て押し込むだけで中骨が除去できる。女性でも簡単に使える。定置網で獲れる商品価値の低い小カマスに付加価値を付け、「低利用資源の魚食拡大につなげることができないか」と相談を受けた神奈川県水産技術センターが研究・開発した。

 以後、同市内の一部の関係者へ試験的に提供され使われていたが、昨年10月、同県、小田原の魚ブランド化・消費協議会、同魚市場の3者で契約が結ばれ、同社が全国販売を行うことになった。

 小田原では、小カマスの処理に活用して、丸ごと食べられる「北条一本抜きカマス」を商品化。イベントや地元スーパーなどで揚げ物として販売されている。最近は「カマスドッグ」などの新商品も誕生し、同協議会が「ストリートフード」として消費促進に努めているほか、中骨を抜いたカマスを、揚げ物用素材として販売しており、魚食拡大の取り組みが広がっている。

 ▽問い合わせ先・?小田原魚市場、?0465?22?8131[....]