養殖を成長産業化へ官民挙げ協議会、年度内に戦略策定

2019年7月24日

初会合であいさつする黒萩増殖推進部長

 養殖業の成長産業化を目指す推進協議会の初会合が22日、東京・神田で開かれた。非公開のあと、水産庁の黒萩真悟増殖推進部長らが会見し要旨を明らかにした。事務局の全海水から示された現状認識案などがおおむね認められ、今後の養殖業界の成長化に向けては多様な意見が出された。協議会では今年度中に総合戦略を策定・公表し、品目別の行動計画にまとめることで現実的な計画としていく。

 委員は、大学教授のほか生産者団体、大手水産、研究所、流通、輸出関係や認証、消費者団体、金融機関など幅広い関係者17人。冒頭、黒萩部長が「養殖魚の発展、環境整備を図るため、国内外の需要を見据えて、戦略的養殖品目を設定し生産から販売輸出に至る総合戦略を立てて、養殖業の振興に本格的に取り組むことが、水産改革で明記されている」と背景について語り、「忌憚(きたん)のない意見を出してほしい」とあいさつ。東京海洋大学の馬場治教授が座長を務めた。

 成長産業化のための戦略ではマーケットを富裕層ばかりを狙っていては主要な魚種にならない、など、多様な意見が出された。[....]