震度7北海道の盛漁期直撃、停電が物流・加工に影響

2018年9月7日

対応を話し合う北海道の災害対策本部会議

 6日午前3時8分ごろ、北海道の胆振(いぶり)地方中東部を震源とする地震があり、最大で震度7の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは37キロで、地震の規模(マグニチュード)は6・7と推定される。午後に札幌の一部地域の停電は解消されたが、道内全域の電力は不安定な状態が続きい、卸売市場でセリが中止となったほか鮮魚輸送が停滞。産地加工場でも機械停止により作業難を強いられるなど、サンマや秋サケの漁期を迎えている道内水産業界に影響が広がっている。
 安倍晋三首相は同日未明、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。北海道の高橋はるみ知事も関係機関も集め災害対策本部会議を開催、応急対策などにも万全を期すよう指示した。
 漁業・水産関係では幡宮輝雄水産林務部長は地域と連携し、応急対策の必要性を含め、情報収集を急ぐよう指示した。最初に影響をもたらしたのが道内全域を襲った停電。6日早朝は交通機関がすべて運行見合わせとなり、漁業・水産団体が入る札幌・水産ビルもほとんどが自宅待機状態。道札幌市中央卸売市場は6日のセリを中止し、入荷品は一部相対で販売した。販売先の多くの量販店は「停電の影響で営業見通しも立たないため、荷物は立ち往生。鮮魚は市場内でシートをかけて保管するなどの対応に追われた信漁連も午前8時半ごろ、職員が玄関に「窓口閉鎖」の張り紙を掲示した。[....]