逆風も期待込め年末商戦幕開け、築地で7社合同展示会

2017年9月13日

年末商材の代表格ねり製品も彩りを添えた

 東京・築地市場で12日、築地で最後となる「年末商品七社合同展示会」が開かれた。イクラの高騰やカニやカズノコも上回る高値。逆風の中、各社知恵を絞りながら年末商戦に期待を込めた。

 綜合食品の野中昭三社長が「メーカーよりすぐりの商品を集めた。和食ブームの中、魚をアピールする時。7社合同展示会は築地で最後であり、豊洲につながる展示会にしたい」とあいさつした。

 年末商材の代表格であるねり製品は値上げなど大きな変化はないが、僅少サイズや紅白カマボコと伊達巻のセット物が人気。今年6月に築地の老舗「佃權(つくごん)」が製造販売を終了したため、同社の東京伊達巻のレシピを受け継いだ商品などが並んだ。

 水産物全体が高値の中、特に高騰しているのはイクラ。卸担当者は「異常に高い。キロ8000?7000円と昨年の2割高。秋サケ漁が予測通り低調であれば、さらに上がるかもしれない」と話す。

 ロシア産やカナダ産のズワイガニも、海外に買い負けており、昨年より2割高。カズノコは米国・ブリストル産が不漁で、「平均3500?3600円。昨年より200?300円高い」。エビは唯一安定しているが、ロシア産アマエビが中国に買い負けており、若干高くなる見通しという。[....]