2018年11月13日
開場から1か月を迎え、大勢の観光客らで連日賑わう東京・豊洲市場。寿司店などが大盛況となっている一方、水産卸売場の見学は2階からに限られマグロなど1階の売場に入れないため、見学者から「物足りない」といった声が出ている。
同市場では水産仲卸売場棟を中心に約40軒の飲食店が営業する。人気の寿司店では、築地同様に3時間以上待つことも珍しくない。築地に何度も足を運んだという観光客は、「何時間でも待つつもりで来た」と話し、目当ての店で寿司を食べて満足げだった。築地市場では最も長い行列ができていた寿司店「寿司大」の漆原訓店長は「開場前は不安だったが、順調なスタートを切れてほっとしている。築地に来てくれていたお客さんも多く、この賑わいが続くようがんばりたい」と意気込みを語る。
飲食店街から水産卸売場棟につながる通路を進むと、同棟2階からガラス越しに1階のマグロや鮮魚の売場を見ることができる。無料でしかも申請などは必要なく、築地のようにターレットトラックが近くを横切ることもないため、安心して見学できるが、上の階から見下ろす売場見学は、セリの始まる合図の鐘の音や、セリ人の威勢のいい声などは聞こえない。見学者からは「大量のマグロが並ぶ光景は圧巻だが、売場との距離が遠く、臨場感がなくなったのが残念」と不満の声が聞かれる。[....]