蒸れないスタイリッシュ漁師服開発戦略モンベルに聞く

2019年7月30日

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ビブは取り外し式サスペンダーとサイドジッパーで脱ぎ着しやすい

 アウトドア用品大手の?モンベルは、漁業・水産関係者が使えるプロ仕様の「フィッシャーマンビブ」(かっぱの下)を今秋発売する。水産業に関わる取り組みを行う理由や、目指す水産ウエアの未来について、モンベル企画部の担当者に聞いた。

  モンベルはアウトドアを楽しめる環境を整えた「フレンドショップ・エリア」を全国に展開している。そこでの一次産業従事者との出会いがきっかけでフィールドウエア開発が始まった。ビブは発売まで2年かかっている。宮城・気仙沼や静岡・下田、三重・南伊勢などを回って漁業の専門的な仕事を実際に見て触れ、「現場で本当に求められるウエアはどんなものか」を知る時間が重要だった。

 漁業用商品のため防水性は当然のことだが、何といっても透湿性に優れているので、服を体にフィットさせる立体裁断という手法を用いても蒸れない。本体の重さは357グラムと軽くて動きやすく、安全にも配慮したビブを実現した。実際に漁師さんに使ってもらうと、「今まで蒸れを我慢していたことに初めて気付いた」と皆さん、快適さに驚く。

 漁業は種類が多くそれぞれに必要な機能が違うので、今ある登山用商品で十分快適な場合もあれば、新しいウエアが必要な場合もある。漁業現場を実際に訪問しながら適切なウエアを提案していきたい。[....]