竿釣りカツオ今年は期待、気仙沼で茨城大の二平氏予測

2017年4月25日

 生鮮カツオの水揚げが20年連続で日本一の気仙沼市で21日、気仙沼水産復興グループ(代表・佐藤亮輔JF気仙沼漁協組合長)が「今年のカツオ来遊動向をどうみるか」と題した研修会を開いた。茨城大学人文学部の二平章客員研究員が昨年の漁獲動向から、翌年に日本近海へ北上し漁獲主対象になる南方小型魚が昨秋大幅に増えたことから「今年は漁獲量の増加が期待できる」と語った。

 千葉県以北の竿釣りによる昨年の漁獲量は一昨年より1000トン少ない2万6000トンだったが、二平氏は「当初予想よりも健闘したが、群れが薄く漁もいま一つで終わった」などと振り返った。

 今期は、過去のデータから当該海域の今年の漁獲量は、「およそ2万8000トン」と、昨年に比べ2000トンほどの増加を算出した。そのうえで、昨年秋に南方小型魚の漁獲量が、一昨年の8倍以上にあたる約8万トンに増加した点を強調。

「前年漁期よりも北上群が濃くなる可能性は高い」とし、「さらに多くを見込めるのでは」と見通しを示した。[....]