稚内でサクラマス養殖、道総研やオラクルが異業種参画

2018年7月6日

養殖事業を発表する猪股社長(中央)、日本オラクルの七尾健太郎氏(右)

 北海道立総合研究機構(道総研)栽培水産試験場と?カタクラフーズ(本社・稚内市、猪股和範社長)が6月から同地で始めたサクラマスの陸上養殖に、情報処理大手の日本オラクル?(フランク・オーバーマイヤー社長)が参加する。6月28日に東京で3者が発表した。
 イケスは直径3メートルの円形水槽で、ポンプで直接海水を入れ、1時間で2回、7トンの海水を循環させることでサクラマスを育てる仕組み。6月5日に試験的に200尾の稚魚を入れ、試験飼育をスタートさせた。この陸上養殖に、システム構築のための日本オラクルが賛同。マニュアルフォーカスのカメラ1台で斜め上から撮影し、スマートフォン(スマホ)などで簡単に確認し管理できるシステムを導入した。陸上養殖にモノのインターネット(IoT)活用した事例として注目される。
 サクラマスは20度C以下の低海水温でしか養殖できないことから、稚内市では海水温を下げる必要がなく、通年で養殖ができる可能性が高い。餌には廃棄されていたホタテのウロを使用する計画で、ホタテエキス原材料を生産するカタクラフーズが飼料作りを担当する。[....]