秋サケ標津Bメス空前の2000円超、不漁で買い過熱

2017年10月18日

 北海道・標津の秋サケBメスの浜値が16日、ついにキロ2000円に達した。道内秋サケ漁が近年にない不漁で供給見通しがタイトとなる中、原料や仕事確保のための需要がさらに高まった。醤油イクラは空前の1万円超えとなる見込みで、消費地では製品販売への懸念が募っている。

 北海道漁連の日報によると、16日現在の累計漁獲は前年同期比33%減の約4万1100トンにとどまっている。浜相場は当初から過熱。特にイクラ在庫払底を背景にメスで顕著で、指標となる標津のBメスの価格は9月下旬から上げ足を強め、高値は16日についに大台を超えた。17日も2010円で不漁だった昨年同日をさらに6割方上回るレベル。2015年同日の高値は860円だった。

 道内他地区も同様に高相場についている。背景には加工業者側の製品納入義務や、工場稼働確保のための「仕事買い」があるとされる。「販売先と契約を結んでいる分は手当てしなければならない」(加工業者)、「工場を動かさなければならない」などの理由で、高値が追われている。[....]