秋サケ・ホタテ消費回復に兆し、道ぎょれん会秋季取引懇

2018年8月31日

  北海道漁連は29日、関東および北海道地区の取引関係者らで組織する道ぎょれん会の秋季取引懇談会(東京・北海道ブロック)を、東京・港区の世界貿易センタービルで開催した。秋サケやイクラ製品、生産の回復で消費の好転が期待されるホタテを中心に、かつてない厳しい商戦に見舞われた昨シーズンを教訓として、今年はいかに消費の正常化を目指すかを論議した。
 会議には北海道のメーカーや関東・甲信越方面の関連業者ら総勢160人が参した。道漁連の佐藤忠則副会長は「北海道の漁業生産は入漁規制や魚種交代、海洋の変化など複合的な要因で昨年も90万トン台にまで後退してしまったが、今年はホタテを中心に秋サケやサンマなどでやや明るさが兆してきた。これからも生産者としてきちんと資源管理に取り組んでいかなければならない」と述べ、「懇談会の情報交換が秋季商戦の一助になれば」と活発な意見交換を促した。
 安田昌樹常務が「2年続きの100万トン割れによる魚価高で迷惑を掛けている」と釈明しながらも、「10年スパンでみれば生産金額は横ばいで、今後は秋サケやホタテ、コンブの3本柱に加えて、近年回復傾向がうかがえるようになったニシンやホッケなどの資源も大切にしていかなければならない」と解説。「安全・安心な道産水産物の安定供給に努めていくのが使命」と抱負を述べた。[....]