秋サケ?売れる?相場を、全国サケ・マス・魚卵取引懇

2019年8月9日

全国から秋サケや魚卵を扱う関係者約280人が出席した取引懇談会

 北海道水産物荷主協会(会長・根田俊昭?マルキチ社長)主催の「第41回全国サケ・マス・魚卵大手荷受・荷主取引懇談会」が7日、札幌市内のホテルで開かれ、道内の水産加工業者や全国の荷受、商社の関係者らが秋サケやカズノコ、タラコの販売策について討議した。これから漁期を迎える秋サケ・イクラについては一昨年以降、輸入物に奪われたマーケットの奪還に向け、売れる相場の形成が必須との認識で一致した。

 会議では消費地の流通業者から「この2年で秋サケの生鮮の売場がなくなり、そこにチリギンのトリムCが入り、市民権を得た」(日本水産)、「昨年はチリギンの販売が増え、ロシアのチャム(シロザケ)の定塩フィレーもかなり出回った」(仙台水産)、「外国産(原料)のイクラに席巻され、回転寿司や持ち帰り寿司のほとんどが輸入物に切り替わった」(大都魚類)などが指摘された。

 復権については「一度メニューから外れたものを戻すのは簡単ではない」(同)との危機感が共有され、消費地のニーズに合った「売れる相場形成」の重要性が強調された。[....]