生鮮クジラが初入荷、仙台に赤肉など300キロ

2019年7月5日

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初入荷にご祝儀相場が連発された仙台市場のセリ

 31年ぶりの商業捕鯨で捕獲された生鮮ミンククジラの赤肉などが4日早朝、北日本の産地・消費地市場に初入荷した。中断の間にも生態調査の副産物、定置網の混獲物として入荷自体は続いていたため、関係者の反応は冷静。それでも「商業捕鯨の再開は話題性抜群。初物なら絶対売れる」と色めく買参人も多く、普段とはかけ離れたご祝儀相場が連発される市場もあった。

 東北最大の消費地・仙台市場には、赤肉240キロ、ウネスとサエズリが各20キロ、スノコ10キロが入荷した。すべて日本小型捕鯨協会の所属船が再開初日(1日)の釧路沖操業で捕獲した2頭の解体品で、仙台水産と仙都魚類がそれぞれ半分ずつをセリ売りした。両卸とも売場に「商業捕鯨再開」と記したパネルやのぼりを掲げ、初荷の歓迎ムードを演出。買参人も「ついに来たか」などと語り、誘い合って興味深げに品見。ただ、感想を聞くと「初物だし、ぜひ手に入れたい」と熱望する声があった一方、「普段も入荷自体はあるから」という冷静な反応も少なからずあった。

 身質は「鮮度は申し分ない。全般にまずまず」との評価。価格は跳ね上がり、赤肉はキロ1万?3500円、平均5500?4500円で、セリ人を「普段の入荷品よりも相当に高い」と驚かせた。[....]