災害時につながる漁業無線、非常通信訓練の実施

2019年8月30日

聞き取りに集中する鹿児島県漁業無線局

 全国漁業無線協会(全無協、八木一弘会長)は28日、漁業無線を活用した非常通信訓練を行った。東日本大震災の発生直後にも「つながる通信」として人命救助の一翼を担った実績から、全国規模での訓練を一昨年から実施している。今年は4か所の漁業無線局が参加、周辺で大規模災害が発生した想定で救助要請に成功し、漁業無線の有用性を確認した。

 漁業無線は遠方まで届く周波数が割り当てられ、無線局には発電機や予備品などが装備されている。漁業無線で陸の無線局同士をつなぐことは本来の目的ではないが、災害時にのみ使用が認められた。東日本大震災の発生直後も、あらゆるライフラインが寸断されたが、岩手県の漁業無線局が機能を維持し、人命救助や安否確認に活躍[....]