漁業「裏作」7万隻のうち2割、18年センサスで判明

2019年8月29日

 5年に1度実施される漁業センサス(農林水産省調査)が28日発表され、主要な漁業種類以外に行われる、いわゆる「裏作」操業の実態が明らかになった。調査項目の大幅な見直しによるもので、「裏作」操業が全動力漁船約7万隻のうち2割(約1万4000隻=主として沿岸漁業漁船)を占めることや、沖合底びき網や大中型まき網の大海区別の主力水揚げ魚種の実情、農業との兼業実態なども判明。資源管理や漁業構造の将来像を検討するうえで貴重な資料になりそうだ。  2018年漁業センサスは、13年に比べて調査項目の大幅な見直しが実施され、これまで不明だった漁船の操業実態がさまざまな角度から明らかになっている。特に、指定漁業や定置、養殖用の漁船を除く1トン以上15トン(または20トン)未満の沿岸漁船と、指定漁業のサンマ棒受網漁船を含む約3万9000隻の中で、「裏作のある漁船」は約1万4000隻と全体の約3分の1を占めることが判明。販売金額から主要漁業種類、いわゆる「表作」以外の操業状況(漁業種類)をみると、沿岸イカ釣りの場合は、「その他釣り」や「ひき縄釣り」が裏作として最も多く実施している。 [....]