水産卸7社が築地で最後の合同展示会、盛況で感謝

2018年8月29日

築地最後の年末展示会。テーマは移転を意識したものが目立った

 東京・築地市場で28日、場内の水産卸7社が主催する「2018年年末商品合同展示会」が開かれた。44日後に豊洲市場移転を控え、築地市場で最後となる位置付けの展示会には、ほぼ例年並みの荷主が全国から参加。各社が用意した18年年末商戦ラインアップを確かめようと、場内仲卸や売買参加者、バイヤーらが詰め掛けて会場は特別な賑わいをみせた。
 例年に比べ2週間以上早く行われた。9月に入ると移転準備で慌ただしくなるのを避けての前倒し。会場は、塩干・合物卸売場と第二低温卸売場に分散したのは昨年と同じ。卸7社を代表してあいさつした大滝義彦中央魚類社長は「83年存続した中央区への感謝を示したい」と述べたうえで「豊洲に移り最新鋭の市場となったら、安全・安心を維持しながら豊洲ブランドを築き上げていきたい」と意気込みを語った。商戦動向は「築地と変わらない規模が見込めるのでは。(低温管理の機能不足で)場外に逃げた(塩干・冷凍の)商品を場内へと取り戻したい」との展望も話した。
 年末商戦は近年、平月の消費を含む「プラスアルファ」の提案が重視されてきている。中央魚類の長谷川太郎塩干部次長兼加工品課課長は「高級おでんセットは年々増加傾向。スリ身の値上げにもサイズ変更ではなく具材選択で調整できるのが強み」と伸びに期待していた。[....]