比農業大臣来日、福島産禁輸正式解除を吉川大臣に報告

2019年6月7日

会談するピニョル大臣(左)と吉川大臣(右端)

 来日中のフィリピンのピニョル農業大臣は5日、農林水産省で吉川貴盛農林水産大臣を表敬訪問し、ドゥテルテ大統領からの書簡を手渡し、禁輸対象となっていた福島県産水産物4魚種(ヤマメ、イカナゴ、ウグイ、アユ)の輸入停止を5月27日付で正式に解除したことを報告した。

 吉川大臣は訪問を歓迎し「水産物輸入停止の解除を決定していただき感謝申し上げる。きょうは輸入が解禁された中の1種類で、夏を告げる旬の魚であるアユの塩焼きを準備した。意見交換を通じて両国の理解がさらに深まることを期待する」と述べた。

 ピニョル農業大臣は「今回、福島からの輸入停止を緩和したのは日本の食品衛生を信頼しているからだ。もっと前にすべきだったが、停止の解除まで時間がかかってしまい申し訳ない。今後、国同士の農業関係はもっと早く対応するようにする」と農水産業での2国間の関係改善に意欲を表明した。

 フィリピン政府は東日本大震災以降、福島県産の水産物4魚種の輸入を停止し、そのほかの水産物には放射性物質検査報告書の提出を求めていた。今回の輸入停止の解除の措置により、すべての福島県産の水産物のフィリピン輸出が可能になった。[....]