欧州アジ、欠品が表面化/国内も不振で原料逼迫

2013年5月15日

 欧州産アジの新漁が始まる8月まで残り4か月を切ったが、国内では加工用アジの調達環境が全く好転せず、原料不足が一層深刻になっている。極度の漁獲不振と良品不足、これに急速に進んだ円安で、昨夏から年明けまでに買い付けが進まなかった影響がここにきて深刻さを増し、加工メーカー各社は「仕事をする玉がない」と悲鳴を上げる。次季新物については「円安が進んだ分、少なくとも2割程度は高くなりそう」と専門商社。開き製品が依然として低く抑えられたままの現状の店頭売価では、「加工業者の採算も、持ってくるわれわれ商社もリスクしかない。価格修正がなければ新たに調達することもままならない」と頭を抱えている。

 (「欧州主要3カ国からのアジ月別輸入推移」一覧は本紙参照)[....]