根室で養ベニザケ水揚げ4割生存1キロ超も、市養殖協

2019年12月10日

 根室港で今年度初めて試験養殖されていたベニザケの水揚げが6日、行われた。当初池入れした200尾のうち生残していたのは88尾。最も大きい個体は体重1・4キロ、体長40センチで、目安としていた1キロを超えた。

 養殖は2016年のロシア二百カイリ内サケ・マス流し網漁禁止対策の一環で、根室市と市内4漁協で組織する「根室市ベニザケ養殖協議会」が実施した。根室港内に直径3メートル、深さ3メートルの円筒形のイケス1基を設置。今年7月18日に平均体長29センチ、平均体重375グラムの稚魚約200尾を入れ、ギンザケ養殖用の餌を与えながら約5か月間育ててきた。

 生残率はおよそ4割。根室市によると、斃(へい)死は特に養殖序盤の段階でみられたといい、今後、水温や摂餌状況のデータなどをもとに、原因を探る。

生き残っていたベニザケはすべて水揚げ、一般には流通させず試料とし体長・体重を測定。市水産研究所と「標津サーモン科学館」で陸上養殖を続け、成熟度合いや親魚としての可能性などを調べる。[....]