札幌で「北海道こんぶDay」、ビンテージだし体験も

2018年11月1日

コンブのきき出汁体験を楽しむ来場者

 市民にコンブを楽しんでもらうイベント「北海道こんぶDay」が10月27日、札幌市内の北大総合博物館で開催され、今から51年前の1967(昭和42)年に生産された函館の銭亀沢産天然マコンブの「きき出汁(だし)体験」などが行われた。
 NPO法人北海道こんぶ研究会(理事長・四ツ倉典滋北大准教授)などの主催。関心のない人にもコンブの存在に気付いてもらうおうと思案した結果、「とりあえず遊んでもらおう」と考え、3年前から「こんぶを楽しむ1日」をテーマに11月15日「昆布の日」前後に開催している。
 目玉のききだし体験では、堺市のコンブ商の倉庫から発見された51年前の「銭亀沢産地折こんぶ」から取っただし汁を用意し、1年前に生産された同じコンブと比べてもらった。
 コンブは新物よりも、ビンテージ・ワインのように何年間か熟成させた方がよりおいしくなるといわれ、今回の半世紀物のコンブはそういう意味でも貴重品。葉体は赤みを帯び、白いマンニットが浮き出ている。だしは黄色っぽく、味も1年物とは全く別物だった。四ツ倉理事長は「うま味成分はむしろ減っていると思うが、厚みのある味わい。余計なものがとれて、円熟味を増している。そんな感じでは」と話す。来場者も「色も味も全然違う。面白いですね」と驚いていた。[....]