放水2058件、水産庁が外国漁船取り締まり実績発表

2019年2月4日

山陰沖で韓国漁船(手前)を拿捕する水産庁漁業取締船(奥)と漁業監督官

 水産庁は1月30日、2018年の外国漁船取り締まり実績を発表した。それによると立ち入り検査は14件(前年24件)、拿(だ)捕は6件(5件)だった。立ち入り検査数の減少は、韓国・中国との漁業交渉がまとまらないためで、韓国漁船は16年7月から、中国漁船は17年6月から、二国間協定に基づく日本の排他的経済水域(EEZ)での操業ができなくなっている。

 拿捕漁船を国別にみると、韓国が5件でいずれも日本のEEZでの無許可操業。漁業種別でははえ縄漁船3隻、カニかご漁船とアナゴ筒漁船が各1隻だった。ロシアは大型冷凍トロール漁船による網目規則に違反した1隻を拿捕している。

 外国漁船によるものとみられる違法設置漁具の押収件数は26件(24件)。かご漁具が2040個、はえ縄の総延長は4キロで、14・7トンの漁獲物も押収した。

 北朝鮮籍や中国籍とみられる漁船が、日本海の大和堆周辺水域で行う違法操業は、増加傾向にある。日本の漁業者の安全を確保するため水産庁は、漁業取締船を同水域に重点的に配備。大和堆では延べ5315件(5191件)の外国漁船に撤退警告を行い、うち2058件には放水を行った。[....]