弓ヶ浜養殖場の給餌、完全無人化に成功、新日鉄住金エ社

2017年6月21日

境港沖に設置したプラットホーム(左)と実証試験イケス

 新日鉄住金エンジニアリング?が鳥取県境港沖の日本水産グループ・弓ヶ浜水産?の養殖場で実証試験する自動給餌システムの結果がまとまった。洋上のプラットホームからイケスに設置した自動給餌機まで陸上のタブレット端末操作による給餌の完全無人化に国内で初めて成功した。

 実証試験は、弓ヶ浜水産の協力により、同社が運営する21基のギンザケ養殖イケスのうち5基で行われた。境港から約3キロ沖、水深15メートルの海域に設置したプラットホームと各イケスに設置した自動給餌機が海底に固定した給餌用配管でつながっており、空気圧で餌を移動できる。餌搬送の作業を陸上から行えるため、海況に左右されない。給餌ロスの日がなくなり高成長が期待された。

 1月から始めた試験は、出荷まで最大113日間の運用で、無人給餌システムを確立した。

 三重県尾鷲市沖でも尾鷲物産?とJF三重外湾漁協、JF尾鷲漁協の協力を得てブリを対象に3月から大型浮沈式イケスの実証試験を行っており、その成果と合わせ、沖合養殖海域の開拓を目指す。[....]