平成27年・乙未年/成熟時代の各々の?出口戦略”

2015年1月1日

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 平成27年の今年、日本は終戦後70年を迎える。超高齢化社会だが、戦争の鮮やかな記憶をもつ人々がごく少数になる中の節目の年である。敗戦直後の何もかもを失った時から、ジャパンアズナンバーワンの時代を経験した日本はその間、阪神・東日本の未曽有の大震災を経験した。これらの経験と知恵をどう再生・復興に生かしていくのか、真価が問われる季節が始まる。

 時代に翻弄された水産の世界も、この70年間に、飢えと貧困のどん底と世界一の水産王国の高みの両極を経験した。過去に学び、次の70年に向けて、残すべき遺産は何かをじっくり棚卸しする年でもある。

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 短期的にみれば、昨年1年は、アベノミクス効果の実体経済への真価が問われる年といわれた。道半ばながら結果は、急激な円安効果によるごく限定的な輸出増があるものの、肝心の国内消費需要は、4月の消費増税以後、低迷し続け、GDPを押し下げるまでになった。異次元といわれる金融緩和政策が1ドル120円にまで達した円安効果を生み、株価が上昇。デフレ圧力へ歯止めをかけたが、痛みを伴う財政再建は手付かずのまま、次世代に先送りの様相である。

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 水産日本にとってのこの数年の実績をみると、国内需要は高齢化・人口減から、消費減少が顕著になった。最近の衝撃的な数字は、1人当たり年間水産物消費量(純食料)。平成13年(2001年)に40・2キロのピークを計上して以来、毎年0・5?1・5キロのペースで下がり続け、ついに25年度は27・0キロ。消費王国の座をポルトガル、韓国などに譲る結果となっている(ただし、日本の数字が食料需給表に基づく純食料であるのに比べ、ほかの国の数字はFAOのフードバランスシート統計に基づくため単純比較はできない)。国民1人1日当たりのタンパク質摂取量も、21(2009)年に肉類が魚介類を上回って以来、年ごとにその差が広がって1日当たり10?の差がついた。
 供給面では、日本周辺海域のサンマ、サバ類の不漁により国内生産量は減少[....]