宮城乾ノリ全国トップ切り初入札、在庫薄で高値応札

2019年11月29日

新ノリを手に取り出来栄えを確かめる買受人

宮城県産乾ノリ「みちのく寒流のり」の2019年度初入札会が27日、全国のトップを切って行われた。注目の落札価格は一枚平均16円36銭で前年(12円61銭)の3割高。全国的な不作に伴う極度の在庫薄で「上昇必至」とみられていたが、良品揃いで例年より少ない上場となったことも重なり、関係者の多くを「想定以上」と驚かす域にまで跳ね上がった。16円台は応援需要が集中し「例外」とされた東日本大震災の発生年度をも上回る水準で、過去10年では突出した最高値となる。

 JFみやぎ塩釜総合支所(塩釜市新浜町)には、県中・南部で生産された1148万枚が上場された。生育を左右する漁場の水温、栄養塩の分布量がどちらもいま一つで、芽伸びは「全般に芳しくない」(JFみやぎ)状況で推移した。品質については「秋芽の一番摘みらしく、良品が揃っている」「下物がほぼ皆無。全体的にかなりよい」などと高評価。入札に参加した買受人からも、黒くツヤのある色目、強く上品な風味を「素晴らしい」と認める声が多く聞かれた。[....]