宮城ギンザケ宮城のコメで育てる、JFみやぎら連携PJ

2018年6月1日

発表会を盛り上げるプロジェクト関係者

 宮城のギンザケを宮城のコメで育てる?のコンセプトを掲げたプロジェクトの表会が5月29日、前代市内で開催された。事業主体はJFみやぎ、「飼料米配合飼料」を東北大、JA全農みやぎなどと共同開発した。発表会では経緯、地元小売店で行う給餌品の販売計画などを説明、詳細な特徴と魅力をPR。「日本で初めて魚類養殖に飼料米を用いた革新的な取り組み」は各方面から大きな注目を集めそうだ。
 プロジェクトは昨年5月、国の地理的表示(GI)に登録された「みやぎサーモン」の差別化策の一環。「「国産」「生」といった特徴を除けば外国産との間に明確な差異はなく、その克服が課題になっていた。
 着目したのが餌。日本の代表的な穀物であり、地元・宮城でも盛んに生産されるコメを用いれば、海外産との差別化やコストの安定化が図れるとの思いから2年前、産学官挙げての研究・実証に乗り出した。
 県産の飼料米(玄米粉、白酒ぬか・コメぬか油かす)を使用。圧力調整などに工夫を重ねた末、全体の30%にまで使用比率を高めた新飼料の開発に成功。昨年から女川・南三陸町のイケス3か統で育成に取り組んでおり、今年は成魚ベースで約100トンを出荷予定。
 プロジェクトに携わる企業・団体・研究機関の代表者ら約40人が出席。刺身や冷しゃぶなどが振る舞われ、優れた味わいやプレミア感、ストーリー性を「相当に売れそう」と評価していた。[....]