2018年10月24日
日本海大和堆周辺水域における北朝鮮の違法操業船問題が再び深刻化している。津軽海峡の西沖で操業するイカ釣り漁業者の報告によると、日本の排他的経済水域(EEZ)内に侵入する船が昨年より大幅に増加。木造船だけでなく大型の鋼船も増えているという。日ロ中間線を最大50マイル超えて侵入している船もおり、漁業者は「これでは漁ができない」と怒りをあらわにしている。
JFやまがたが酒田港を母港とする酒田船団の佐藤長悦郎船団長(第38正徳丸漁労長)から報告を受けた。現場の海域には「1000隻以上の違法操業船がいる。昨年の比にならない。日ロ中間線には全く近づけない状態」という。
違法操業船の種類も変化している。昨年までは木造船が大半を占めていたが、今年は鋼船の目撃情報が急増。「木造より多いくらい」。接触を回避して操業海域からの撤退を強いられている。
水産庁によると、北朝鮮漁船は先週から急増した。衛星画像からの推定では、大和堆北方の日本のEEZ外側に数百?にわたり数千隻が存在し、EEZへの侵入を試みている。担当者は「昨年の同時期より(北朝鮮漁船とみられる)光点が多いようにも見える。今年の特徴は(北朝鮮漁船のいる海域が)北に延び、防衛ラインが延びていることだ」と話す。[....]