台風21号近畿圏の物流直撃、中央市場や関空に被害

2018年9月6日

 過去最大級の勢力で4日に日本列島へ上陸した台風21号は近畿地方に暴風雨や高潮で被害をもたらした。水産関係にも甚大な被害が発生。大阪や神戸の中央卸売市場では配送トラックが横転したり、店舗シャッターが破損、窓ガラスが割れるなどの被害が相次いだ。
 大阪市中央卸売市場本場では、東棟駐車場で複数のトラックが横転しガラスが割れるなどした。西棟の卸売場では照明器具が多数落下。同東部市場でも配送加工センターの屋根が強風で吹き飛んだほか、第三売場の4階と5階を中心に照明器具が落下、シャッターや窓ガラスなどが多数破損している。
 神戸市中央卸売市場本場および同東部市場では一部が高潮による浸水被害を受けた。
 JF大阪漁連およびJF兵庫漁連の各傘下の組合や組合員の一部施設でシャッターの破損や屋根が飛ぶなどの被害があったもようで、被害の詳細を調べている。
 関西国際空港(関空)では高潮で滑走路などが全面的に冠水。空港島と大阪府南部をつなぐ連絡橋にタンカーが衝突し閉鎖が続いている。滑走路も閉鎖中で再開の見通しは立っていない。関空経由で海外から輸入していたサーモンやマグロ、活ロブスターなどと、日本から東南アジア向けに輸出していた養殖マグロやブリ、タイ、カキなどは、ほかの空港経由へと振り替えている。[....]