北海道の漁業生産84・5万トン、2年連続で最低更新

2018年2月2日

 北海道は1月31日、2017年の漁業生産状況(速報)を発表した。数量は約84・5万トンと前年より2%減少、金額は約2750億円と前年より7%減少する見込み。16年は約86万トンと1958年の統計開始以降初の100万トン割れとなったが、17年もサケ、サンマ、スルメイカの不漁が響き、16年をさらに下回る厳しい結果となった。

 過去5か年の平均(数量110・1万トン、金額2893億円)と比べ、数量で77%、金額で95%の水準。近年は、魚価高などを背景に金額では3000億円前後で推移。昨年も前年を下回ったものの、過去5か年平均は上回っていた。しかし、昨年はホタテの浜値が下方修正されたことなどにより、金額では過去5か年平均を下回る見込みとなった。

 魚種別では、イワシが前年比74%増の12・6万トンと好調が目立った半面、スケソウ、サケ、サンマ、スルメイカ、ホタテなど主要魚種は軒並み減産。ホッケやコンブも依然低水準が続いた。

 金額ではサケが浜値の高騰により前年を上回ったが、サンマ、ホタテなど前年を下回った。

 北海道水産業・漁村振興審議会(川崎一好会長)は第4期推進計画案(18?22年度)で10年後の27年の漁業生産目標を126万トンに設定。資源管理や栽培漁業、漁業経営体育成や就業者確保などの取り組みを一層強化し、漁業生産の増大を目指していく方針を打ち出した。[....]