[931]全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第83回年次会合の結果について

2012年8月3日

6月25?29日まで、米国のラホヤにおいて、全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第83回年次会合が開催されましたので、この結果についてお伝えいたします。

主な結果は以下のとおりです。

  1. 1.太平洋クロマグロの保存管理措置
    太平洋クロマグロは、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の管理する海域から、IATTCの管理する東部太平洋にかけて生息しており、WCPFCにおいては漁獲努力量の抑制と漁獲量の削減を骨子とする保存管理措置が存在していますが、IATTCにおいては未だ保存管理措置が存在していませんでした。
    これまで昨年、一昨年と保存管理措置の採択に向けて協議を続けてきましたが、主要な漁獲国であるメキシコの反対により、合意には至りませんでした。
    今年はメキシコから、2012年、13年の合計漁獲枠を1万トン(ただし12年は最大5600トン)とするという内容を骨子とする提案がなされ、日本、米国、カナダ、中国、台湾との協議を踏まえ、共同で提案を提出しました。
     EUは、漁獲モニターの頻度が低すぎることについて、また韓国は、WCPFCに対してさらなる措置を求めるという規定について、懸念を示しましたが、決定を阻止するものではなく、このメキシコの提案は採択されました。
  2. 2.メバチ・キハダの保存管理措置
    巻網の禁漁期間を延長すべきである、との科学勧告が出されており、日本、EUが支持しましたが、中南米諸国が反対し、合意が得られず、12年と同様の措置を13年も継続することが合意されました。
  3.   

  4. ≪参考≫12年、13年のメバチ・キハダの保存管理措置

    1. 【巻網漁業】(我が国漁船の操業はありません)
         ・全面禁漁措置(62日間)
         ・沖合特定区での禁漁措置(1か月間)
    2. 【延縄漁業】(我が国漁船のメバチ漁獲実績は2010年に1万4633トン)
         ・07年のメバチ漁獲枠の5%減(我が国漁獲枠 3万2372トン)

(水産庁国際課)