全国初ドローン活用で迅速捜索、銚子海保と東総CS

2019年7月8日

協定を締結した中嶋部長(右から2人目)と川津社長(その左)

 銚子海上保安部(中嶋雅昭部長)は3日、ドローン事業を手掛ける?東総コンピューターシステム(銚子市、川津光雄社長)と協力協定を締結した。海難発生時にドローンを活用して行方不明者の早期発見に努める。海上保安部が海難救助を目的に民間のドローン事業者と協定を結ぶのは全国初、中嶋部長は「官民が一致団結することで、一人でも多くの救助につながることを願う」と意義を語る。

 銚子や周辺海域は、貨物船や漁船などの海上交通が活発で、海難の潜在的危険性が高い。近年はサーフィンなどのマリンレジャーも盛んで昨年は管内で37件の海難が発生した。捜索には海上航空機や巡視船艇があたっているが、消波ブロックへの接近は難しいことから、その周辺は見落とす可能がある。中嶋部長は「ドローンで行方不明者の位置と状態を確認し、航空機などが最短ルートで救助に向かうという連携により、効果的な救助に努めたい」と、想定する捜索シーンを解説した。

 ドローンによる捜索は銚子海上保安部からの要請で行われる。東総コンピューターシステムの社員らが操作し、行方不明者の位置情報の提供や撮影したデータの提供などを行う。費用は同社の負担だが、川津社長は「ドローンを通じて社会や地域に貢献したい」と、協定履行への強い意思を述べた。[....]