世界の水産持続へSeaBOS、大手企業と科学者先導

2018年9月4日

記者会見するSeaBOSメンバー

 世界の水産トップ企業と科学者による初の大型会議「キーストーン・ダイアローグ」によるグローバルイニシアチブ「海洋管理のための水産事業(SeaBOS=Seafood Business for Ocean Stewardship)」が、3日から長野県軽井沢町のホテルで始まった。会議に先立ち2日、東京・港区のスウェーデン大使館でマルハニチロの伊藤滋社長らが出席して会見が開かれ、「積極的に参加し、世界のリーダーシップの役割を果たしたい」などと語った。
 キーストーン・ダイアローグは、水産資源の問題やその他の海洋問題の解決策を特定するには、科学とビジネスが提携するのが最善との提唱予により、スウェーデンのビクトリア皇太子が支援し2016年11月に始まった。世界有数の水産企業が参画するSeaBOSを立ち上げ、売り上げ世界1位のマルハニチロ、2位の日本水産、11位の極洋をはじめ、マリンハーベスト(ノルウェー)、セルマック(ノルウェー)、東遠産業(韓国)など10社が加盟。漁獲量は世界の15%を占める。
 3回目の会議で初めて一堂が会した。SeaBOSの暫定議長であるニュートレコのクヌート・ネッセ最高経営責任者(CEO)兼取締役会長は、「加盟10社のうち6社がアジアの企業で、アジアから世界に向けて影響力とリーダーシップを発揮することになる」と意義を強調、「4つの作業部会(タスクフォース)により定款など決め、定量的な目標値をつくり活動を進めていきたい」と述べた。[....]