[930]ロシア水域におけるイカ釣り漁船の操業上の注意について

2012年7月26日

昨年12月、モスクワで日ロ漁業委員会第28回会議が開催され、平成24年のロシア水域での日本漁船によるイカ釣操業が今年も認められました。漁獲割当量は太平洋側の??2区が90トン、日本海側の?区は8000トンです。
今漁期の「操業手続き規則及び取締りに関する規則」で昨年と比べ大きく変更された点は、操業日誌の様式が変わったことです。新しい操業日誌の記入方法は、出漁前指導会議で説明いたしましたが、不明な点がありましたら当協会へお問い合わせ下さい。操業日誌に関してロシア側は、「2012年は、新様式導入に伴う形式的な誤りは、違反としない」としています。

ロシア水域の入出域にはチェックポイント(以下CP)を必ず通過しなければなりません。CPは、昨年と同様、東の11、東の12および東の14の3ヶ所で、3ヶ所のCPのうちの1ヶ所に当協会が用船しロシア公務員3人が乗船する監督官船(ロシア漁船「ポタポバ」)が配置されますが、残り2ヶ所のCPは閉鎖されます。ただし、当協会とロシア国境警備局が協議し、日本のイカ釣漁船の漁場に合わせてCPを変えることとなっております。

監督官船として用船したロシア漁船「ポタポバ」は、ウラジオストックの北に位置するポトヤポリスクエを母港とする排水量781トンの中型トロール船です。

乗組員は10名、その他にロシア公務員3名、日本語のロシア人通訳1名が乗船し、8月14日母港を出港し、ナホトカで公務員を乗船させ、8月15日からCP業務を開始する予定です。当協会では小木無線局のご協力を得て、ロシア水域へ入域する漁船に対して、監督官船がどのCPに配置されているかなどの情報を提供する予定です。

このほか、操業上の注意として、アルゴス電波の欠落と船内で発生した缶やペットボトルなどの燃えないゴミの保管収容に注意して下さい。

また、近年、中国の2そう引きトロール漁船による操業妨害が考えられます。中国漁船はロシア水域では操業は出来ないとロシア側が発言しており、ロシア国境警備局からも中国漁船を見たら通報して下さいとの要請があるため、中国漁船を見かけたら当協会宛てFAXして下さい。当協会からロシアへ通報いたします。

最後に、皆様方の御安航と大漁を祈念いたしております。

(全国遠洋沖合いかつり漁業協会)