マリンハーベスト卵型イケス年内にも生産、COO表明

2018年8月24日

インタビューに答えるブラットボルCOO

 養殖サーモン最大手のマリンハーベスト(本社・ノルウェー)が外洋などでの養殖に向けて開発を進めている卵形イケス「The Egg」が実用化段階に入った。第20回ジャパン・インターナショナル・シーフードショーのために来日している同社グループのオーラ・ブラットボル最高執行責任者(COO)が明らかにした。ブラットボルCOOは、「試作を経て、なるべく早く生産段階にもっていきたい」とし、早ければ年内の稼働も視野に入れている考えを示した。
 「The Egg」は、シーライス(ウミジラミ)対策のため外部から取り込んだ海水を下部から上部に向けてらせん状の水流で供給してサーモンを泳がせる仕組み。餌は下部から自動的に出るため水流に沿って流れ出てイケス内に残らないほか、上部にサーモンを集めてフィッシュポンプで吸い上げるため、魚を傷めずに効率よく水揚げできる。
 ブラットボルCOOは「試作を経て、今後はイケスの素材やサイズなどの概要を固め、年内も目標にしながら、なるべく早い段階で生産できる体制にもっていきたい」と語った。
 また「上半期は史上2番目のよい業績だった」と全体の業績を説明しながら、米国や中国マーケット向けに新しい加工形態で供給するなど、世界に向け供給体制を整えていきたい」と方針を語った。[....]