マイワシ順調に増加もマアジABC案減、資源評価会議

2018年7月26日

 日本周辺水産物の資源状況を評価する2018年度資源評価会議(主催=水産研究・教育機構)が24日から始まった。漁獲可能量(TAC)設定の指標となる19年の生物学的許容漁獲量(ABC)案として、マイワシ(太平洋系群)は前年を大幅に上回る117万5000トンなどが示された
 初日の中央ブロック会議は、横浜の水産研究・教育機構中央水産研究所の講堂で開かれ、25日にかけての2日間、太平洋系群のマアジやマイワシを含む11魚種の資源評価を議論した。
 マイワシは「順調に増えている」とし、これまで同様に資源水準・動向は「中位」「増加」と評価。資源量320万トン、親魚量は215万トンと推定した。19年のABCは、前年のABC70万4000トンを大きく上回る117万5000トン(親魚量の維持の管理による最大漁獲量)や、73万1000トン(現状の漁獲圧維持の管理による最大漁獲量)など3案が提案され、承認された。
マアジは、親魚量が辛うじてBリミットを上回ったことで資源水準は「低位」から「中位」に上方修正されたが、18年以降は再びBリミットを下回る予測から、ABCは前年の9200トンを下回る7100トンと、5800トン(親魚量の増大管理による最大漁獲量)の2案が示された。まき網業界は「納得できない」と意見を申し立てた。[....]