スルメイカ昨年は史上最低5万4千トン、全漁連集計

2018年2月13日

 JF全漁連のまとめによると、昨年の全国のスルメイカ水揚げは生鮮、冷凍合わせて5万3963トンと不漁だった前年をさらに15%下回った。全漁連の記録に残る1984年以降では、現在より集計対象が少なかった86年の6万1000トンをも下回って最低記録となった。平均単価はシーズン後半に過熱相場の下方修正が図られたこともあり2%安のキロ564円とわずかに前年を下回った。
 生鮮は14%減の3万5124トン。本州日本海側が石川の増加などで前年並みをキープしたものの、主力の北海道は太平洋側の不振により14%の減少。三陸も八戸が15%減となるなど、太平洋側の不振が目立ち、全体として地盤沈下が進んだ。
 冷凍は1万8839トンと史上最低だった前年を18%下回り、記録を更新した。北海道は前年をわずかに上回ったが、八戸が31%減、石川が24%減と振るわなかった。好漁場・大和堆で北朝鮮籍船が大挙して操業し、日本船の操業が阻まれた影響も出た。
 国産スルメの水揚げは10年前の2007年には23万トンの規模があったが、12年ごろから減少。昨年は07年の4分の1以下にまで縮小した。[....]