サーモン持続可能な増産に意欲、ノルウェー漁業大臣が会見

2019年3月14日

ノルウェーサーモンの増産に意欲を示すネースビーク漁業大臣(イオン幕張新都心店)              

 ノルウェーのハーラル・T・ネースビーク漁業大臣は12日、視察先の千葉県銚子市と千葉市美浜区で記者会見を開いた。同国が掲げる「2050年までに500万トン」の養殖サーモンの増産計画達成に向け、引き続き補助金を出さない施策を強調。企業の自立と持続可能性の重要さを訴えた。

 サーモンの生産能力拡大に同国政府は、環境保全の点から沿岸域に対して発行するライセンスを増やさず、外洋での養殖か環境に配慮した新タイプの施設検討を促す。「どのような新技術が出てくるのか。注目している」と期待を募らせている。増産計画の達成はあくまで企業の自助努力に委ねる。「補助金がなければ市場が求めるものを生産せざるを得ない」と述べ、「補助金を出さないことで最高の産業になる」と見方を示した。

 日本との経済連携協定(EPA)締結に向けた交渉を行う意欲も示し「漁業という産業にとってよいこと。双方が恩恵を受けられる」と提唱。政府関係者とは捕鯨に関しても話をする予定だ。「両国が持続可能な捕鯨をする、同じ目標で一致している」と説明した。

 海洋管理協議会(MSC)がノルウェーなど北東大西洋で漁獲されるサバ漁業の認証を一時停止した問題には、国際海洋探査委員会(ICES)が行う資源評価基準の再検討結果を待つという姿勢だ。[....]