クロマグロ管理で全小型魚放流へ、渡島定置協が新方針

2018年4月25日

 渡島管内14漁協に所属する定置漁業者らで組織する渡島定置漁業協会(会長・野村譲南かやべ定置漁業協会会長)は23日、函館市内で開いた総会で、太平洋クロマグロ小型魚(30キロ未満)の取り扱いについて、今後定置網に小型魚が入網した場合は全数量を速やかに海中放流する方針を決定した。地域の関係漁業者が小型魚の漁獲ゼロを目指す取り組みで合意するのは全国初めてという。
太平洋クロマグロ資源管理の第3管理期間(2017年7月?18年6月末)の国内の漁獲枠は道内での大量漁獲などにより、すでに99%を消化しており、国は操業自粛を求めている。
道南では5月上旬にもクロマグロが来遊する可能性があり、定置関係者は実質的に小型魚の漁獲ゼロを目指した措置を講じる必要があり、地域の総意として全数量の海中放流に取り組むことにした。
 、一度に大量にまとまって入網し、速やかな海中放流が困難な場合についても、それぞれの網の構造に合わせた適正な手段で再放流に取り組むことにした。
起こし網の建上げが開放できる構造の網の場合、建上げを開放して小型魚を海中放流。建上げが開放できない構造の網は入網した小型魚が網の外に出るまで、数日間網起こしをしない―などの内容。[....]