クロマグロ上限超える、国際約束守れず来季分削減へ

2017年5月1日

太平洋クロマグロ小型魚の漁獲状況(沿岸漁業、4月27日現在)

 太平洋クロマグロ管理で、小型魚(30キロ未満)の漁獲量が4月27日時点で4008トンとなり、国際約束である日本の漁獲上限4007トンを超えた。超過分は翌年の漁獲枠から差し引かれる。管理期間は6月まであり、引き続き漁獲抑制が必要となる。
 太平洋クロマグロは中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の合意に基づき、2015年から小型魚の半減措置を実施している。国内でも定置網など沿岸漁業を含め、すべての漁業を対象とする前例のない数量管理に取り組んできた。沿岸漁業では地域ブロックごとに漁獲枠を配分し、管理が難しい定置網には共同管理枠を設けた。昨年は漁獲量が3052トンと上限内におさまった。
 今年は一転、加入が上向き各地で漁況が好転。一本釣りや中型まき網でも想定外の混獲が発生。水産庁による警報や操業自粛要請が頻発した。12県で違反操業や漁獲量の未報告も発覚していた。[....]