イクラ、カニ値上がり商品どれも縮小、暮れの商材総括

2018年1月15日

 水産業界の最大の商機である年末商戦。2017年は高値が進んだ商材は売れ行きが振るわず、相場が緩んだ商材も思うように捌けずと全体的に厳しい情勢だった。関東圏を中心に暮れを振り返った。
 主要9商材(マグロ、ブリ〈ハマチ〉、タコ、カニ、エビ、カズノコ、イクラ、サケ・マス、ねり製品)の評価は8品目で「やや悪い」だった。ねり製品は唯一「普通」の評価となったが、販売結果は各社でバラつきがあった。
 17年に高値が進展した商材の代表的なものにはイクラ、カニ、サケ・マス、マグロの赤身などがあったが、高騰したアイテムに対する反応は総じて冷ややかだった。少しでも安値をうたえる代替商材を探す動きが活発化、イクラでは輸入物や解凍物に流れたが、穴を埋めるには至らなかった。
 一方、相場が緩んだ商材はエビ、カズノコなど。ただいずれも前年金額に届かずに苦しんだ。
 商材全体としては「やや悪い」との評価でも、計画的な生産が見込める養殖物については、マグロでもブリ類でも金額ベースで一定量を確保した。[....]