ぷろふぃる/重義行全国いか釣り協会長、資源と外国漁船

2019年7月18日

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「現場が主役、協会は黒子」と語る重会長

 全国いか釣り漁業協会の会長に5月24日の定常総会で就任した。主要な対象魚種であるスルメイカの漁獲は近年振るわないが、「本来たくさん獲れる大衆魚で、加工しやすく保存性に優れ、いろいろな使い方ができる万能薬のような資源。漁業と加工業が二人三脚となった典型的な商材でもあり、資源状況を見極めながら、漁獲量を確保してマーケットに供給していくことが大事な役割」と語る。

 スルメイカは3年連続で過去最低水準の漁獲量を記録し、日本海、太平洋ともに資源が減少傾向にある。さらに重要漁場の日本海大和堆周辺水域では、北朝鮮漁船や中国漁船が操業を活発化させており、国による取り締まりが強化されている。「漁業者の構造改革や経営改善でよくなる問題ではないので、国や関係組織、外国のイカ資源を利用している人と連携してやっていきたい。中国や韓国とも、将来の漁場や資源の利用を話し合わなくてはいけない」と課題を挙げる。

 前職は大日本水産会の専務。現職は「現場が主役で、当協会は黒子の役目。現場の感覚が分からないと仕事にならない。沖の漁業者や地域の方々のお話をしっかり受け止めたい」と話す。[....]