「アニサキス」尾引き水産・鮮魚不振続く、量販店6月

2017年7月26日

 量販店・スーパー業界団体が発表した2017年6月の販売動向によると、水産(水産品)はアニサキスに関する報道がメディアを賑わせた後遺症から、影響が半月ほどだった5月以上に落ち込んだ。

 流通3団体(日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会、新日本スーパーマーケット協会)の販売統計調査6月実績によると、食品が7707億6933万円で既存店前年同月比99・7%だったのに対し、水産は717億7292万円で95・7%だった。5月実績(96・4%)よりも下落幅は拡大。一方で畜産は974億4947万円で102・4%と好調をキープした。

 6月は天候の変動要因が小さかった分、アニサキス報道の後遺症の影響が際立った。オール日本スーパーマーケット協会の前田伸司常務は「生魚、切身、刺身などがアニサキス報道による影響を受けた。焼き魚や炙(あぶ)り魚の拡販に動いた」と述べる。

 7月に入って、ようやくその影響は「ほとんど感じられない」(築地卸)と落ち着きをみせ始めた。[....]