[1090]MARPOL条約上の海洋汚染防止義務と寄港国検査対応に係る説明会について

2020年1月31日

 昨年4月に日本籍漁船(海外まき網漁船)が米国領グアムに入港した際に米国コーストガード(USCG)が行うPSC(※1)により、海洋汚染防止条約(MARPOL条約)(※2)の規定を満たさないとする不適合事項に関する指摘を多数受け、長期間拘留となる事例が見られました。

 水産庁では、このような出港差止事案の再発防止を図るため、6月11日国土交通省の担当官を招いて、「MARPOL条約上の海洋汚染防止義務と寄港国検査対応に係る説明会」を開催しました。

 説明会では水産庁より、グアムで発生した日本漁船の出港差止事案を受けて再発防止を図るため、国土交通省の担当部局に依頼して説明会を開催するに至った経緯について説明のうえ、国土交通省から

①今回の出港差止事案における拘留要件となったMARPOL条約の規定を満たさないとする不適合事項の具体的内容について

②MARPOL条約その他海洋汚染等防止に関する国際条約及び海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律における、船舶からの油の排出に係る規制及び汚水に係る規制等について

③PSCの始まりやPSCの根拠となる国際条約の内容、我が国におけるPSC実施体制等について説明が行われました。

 また、MARPOL条約に関するPSCへの対応として

①PSCにおいてはハード規制(設備等)に加えて、ソフト規制(各種記録簿のほか船内での作業状況を含む)も検査対象となること

②外国人船員が混乗する場合は、船内で使用されている作業言語と各種マニュアル等との整合性を図ることが重要であること

③国によっては検査部局と捜査部局が同じ組織である場合があり、PSCを受ける際には訪船した当局職員がどのような目的で来たのかを理解し、作成書類の内容を確実に把握してから署名する必要があること等の注意事項が説明され、出港差止事案の再発防止策についての周知が図られました。

※1 Port State Control(入港した外国籍船舶に対する寄港国による検査)

※2 船舶による汚染の防止のための国際条約(船舶からの油及び廃棄物等の排出による海洋汚染や船舶による大気汚染を防止することを目的として定められた国際条約とその議定書)

(水産庁国際課かつお・まぐろ漁業室)