<高知の水産業①>今も生きる「山を見て海を知る」

2018年7月20日

室戸市上空から撮影した高知県の山々。沿岸域で山地がせり出す(室戸ジオパーク推進協議会提供)

 〝高知県〟の印象を全国の人は、よさこい祭りや坂本龍馬と並びカツオを上位に思い浮かべるだろう。沖合を流れる黒潮は、多種多様な生物を育み、独自の漁業・加工業を根付かせた。だが意外にも森林面積割合は全国で最も高く、漁業には「山を見て海を知る」の言葉が今も生きている。10月28日に開催される「第38回全国豊かな海づくり大会」へ100日前から高知県の水産業を連載する。
 四国南部に位置する高知県は、東部が比較的単調な海岸線であるのに対し、西部は屈曲した地形が多く、特に豊後水道に面する宿毛湾から足摺岬は、入り組んだリアス海岸となっている。
 海の県と思われがちだが、県土に対する森林面積の割合は約84%で、日本一の森林県でもある。室戸市のある漁業者が「高知は山を見て海を知る」と教えてくれた。
 県内の多くは海のすぐそばに切り立った山地がそびえる。沖へ出た途端深い根に遭遇する。深海魚のキンメダイも、室戸市約30キロ沖の距離にある「サウス山新礁」や「大正礁」が主要漁場だ。
 2009年から官民協働による「地産外商」戦略が始まるなど、逆境に挑戦する県民気質が時機に応じ、現状を覆す気質をもった人材が育ってきた。資源を生かして、全国への発信を高める。変化する高知県の水産業を紹介していく。[....]