<クロアチアクオリティー②>日本の技術でブランド化

2017年3月28日

水揚げの現場作業は迅速。無駄な時間は一切ない

水揚げの現場作業は迅速。無駄な時間は一切ない

 クロアチアでマグロ蓄養が始まったのは約20年前。今や和食ブームを背景に世界のどこでもマグロの刺身が食べられるようになっているが、当時、刺身で食べる最大の消費国は日本だった。クロアチア産もそのほとんどが日本に輸出されていた。しかし、その名はどれも「地中海マグロ」。スペイン、マルタなどさまざまな国の中で、クロアチアのマグロも、20年前はそのうちの一つにすぎなかった。

 「クロアチアのマグロは品質が高いのに、『地中海マグロ』としてほかと同じ扱いをされてしまうのは、もったいない」と考えたのが、水産物商社・ジェイトレーディング(本社・東京)の神戸治郎社長だ。2014年に、現地最大手クロマグロ蓄養会社のカリ・ツナ社を40億円で買収した。

 神戸社長が最初に取り組んだのが、クロアチア産クロマグロを差別化するためのブランド化。良質な脂の乗ったマグロであることが消費者に伝わるようにと、「トロ」「クロアチア」「クロマグロ」の3つのキーワードにかけ、「トロクロまぐろ(Toro Cro Maguro)」と命名した。ブランド化とともに、活〆・神経抜きなどの日本の技術も積極的に取り込んだ。クロアチアの品質に、日本の技術を取り入れ、ブランドに魂を吹き込んだ。

 クロアチアで、多くのマグロ蓄養業者が集まっているのが、アドリア海沿岸に位置するザダルという町だ。2月1日から5日の5日間、クマグロ・寿司・ワインフェスティバル」が開催された。[....]