<カツオ・マグロ特集>若者を育てろ、第8永盛丸ルポ

2016年8月4日

遠洋カツオ竿釣り漁船にプライドをもつ若者たち

 ガラガラ、ガタン、ゴロン。硬く真っ白に凍った冷凍カツオが船の魚倉から取り上げられベルトコンベアを流れていく-。7月下旬。新しい市場の建設が着々と進む宮城県女川港で、今年の航海目を終えた静岡の遠洋カツオ竿釣り船・第8永盛丸((株)永盛丸所有、499トン)の水揚げが行われた。

「今回は40日の操業で270トン。本来は1か月で満船になってほしいところなんだけどね」と、柴崎晃一漁労部長は苦笑いを浮かべながら、カツオの水揚げ作業を見守っている。

 永盛丸といえば、昨年、遠洋カツオ竿釣り船の中で最も水揚げを記録した一番船。ただ、この船にはもう一つ、若い日本人乗組員が多いという特徴がある。

 「若い乗組員の割合が増えたのはここ3~4年のこと。意識的に若い人を増やしたのは、将来の船舶職員の不足への不安から。今から手を打たないと手遅れになってしまう。まだ、この仕事で食べていかなければならないしね」。そう話すのは今年5月に同社の社長に就任したばかりの荒川太一氏だ。

 8永盛丸には今、5年前に船長となった28歳の松永聖矢さんをはじめ、10代から20代の若者が8人乗船している。残りは40代、50代、60代だ。[....]