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魚も鏡で自分認識、大阪市大の幸田教授らが初めて確認

2019年2月12日

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研究成果を発表する幸田教授

 

大阪市立大学大学院理学研究所の幸田正典教授の研究グループがドイツのマックスプランク研究所などと共同で、「魚類が鏡に映る姿を自分だと認識できる」ことを、世界で初めて明らかにした。幸田教授が4日に同大学で会見を行い発表。「魚類の記憶力や認知能力は低いとされてきたが、魚にも自己認識など高度な知性や洞察力があることが示唆された」と研究の成果を強調した。研究成果は8日に米国の科学専門誌「PLOSBIOLOGY」のオンライン版に掲載された。

 鏡に映る姿が自分だと認識できる能力を「鏡像自己認識」と呼び、ヒト以外ではチンパンジー、イルカ、ゾウ、カラスなど高度な社会生活を送る動物で確認されている。魚類でも高い認知能力を示す種類がおり、大きな魚の寄生虫を取り除く掃除魚として知られ、高い認知能力をもつホンソメワケベラを選びその研究を行った。

 ホンソメワケベラは、寄生虫に似た茶色の印を喉に付けると、鏡に映ったその印を頻繁に確認し、実験個体8個体中、7個体が水槽の底で喉を何度もこすったという。これらの実験結果から幸田教授は、「ホンソメワケベラは鏡に映った姿が自分だと理解している証拠」と結論付けた。

 ただし「この魚の鏡像自己認識はどのような心的メカニズムによるものなのか、例えばヒトと同じような認識をしているのかまでは、まだ分からない。それは今後の大きな研究テーマ」と話した。[....]