食用カビで魚肉を発酵熟成、静岡水技研ニジマス商品化

2018年9月10日

大型ニジマスに白カビを使用して発酵熟成させた「ふじ紅雪(こうせつ)」
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大型ニジマスに白カビを使用して発酵熟成させた「ふじ紅雪(こうせつ)」

 静岡県水産技術研究所(焼津市)は、食用カビを使用して生の魚肉を発酵熟成させる基本的な製造工程の技術を全国で初めて開発した。県と共同研究開発を進めてきた静岡県水産㈱(焼津市)が8月までに、大型ブランドニジマス「紅富士(あかふじ)」に同技術を活用した商品化第1弾の「ふじ紅雪(こうせつ)」を誕生させ、需要開拓と販売促進を図っていく。
 県の新成長戦略研究「魚肉における新規発酵食品の開発」(2015~17年度)として取り組んだ。キハダマグロの塩漬魚肉に食用白カビ(ペニシリウム・カンディダム)を使用して、うま味が増すなど生ハムのような発酵熟成魚肉の基本的な製造工程を確立し、昨年5月に特許出願した。食用カビを使って生の魚肉から発酵熟成食品にしたのは全国で初めて。
 いろいろな魚を試し、養殖で2キロ以上に育った高品質な大型ニジマスを選んだ。フィレーを切り分けた魚肉を塩漬けし調味液に漬けたあと、食用白カビの粉を水に溶かして噴霧。2~3週間発効・熟成させる。山﨑資之主任研究員は「温度と湿度の条件を検討し、うまくカビが生える条件を見つけて、発酵熟成させる工程が確立できた。マグロ、カツオをはじめ、いろいろな魚での商品化が広がり、魚が嫌いな人でも魚を食べるきっかけになってほしい」と、新たな食商品の展開に期待を寄せた。
「ふじ紅雪(こうせつ)」はこだわりの居酒屋や料理店などに販売し、工場直売も予定する。[....]